CONTENTS コンテンツ

7月 薫風自南来 殿閣生微涼

薫風南より来たる 殿閣微涼を生ず

最近はますます暑くなってまいりました。
6月は更新できませんでしたが皆様はいかがお過ごしでしょうか。
今回ご紹介します禅語は『薫風自南来 殿閣生微涼』(薫風南より来たる 殿閣微涼を生ず)です。
涼しげな文字の並びに覚えのある方はいらっしゃいますでしょうか。
実は儀源寺の本堂正面に大きな角塔婆が建立されておりますが、その一面に書かれていたのです。
この言葉はもともと中国の逸話で、とても暑い日の宮殿に南から涼しい風が吹いて、とても涼しく心地よい様を表しております。
後にこの言葉を聞いた禅僧が悟りを開いたとして後世に残したとされております。

『薫風南より来たる 殿閣微涼を生ず』とは

暑い日に風が通ると誰もが涼しく感じます。
風は涼しさを運んできたと解釈してしまいますが『涼を生ず』とあるため風によって涼しく思うのではなく、運ばれた風を涼しく感じるその「心」があることに気付かされます。
この「心」こそ仏様の教えであるといえます。
風は宮殿を涼しくするために吹いているのではありません。
その状況を心地よいとか涼しいと思える心こそが大切です。
風に対しては涼しいと思うことは多いと思いますが、私たちは風のように目的もなく誰かの心を穏やかにすることはできているでしょうか。
さらには、どなたかの気遣いに触れた時に感謝の気持ちをしっかり口に出しているでしょうか。
自然の飾らず大きな心意気を私どもも見習うべきでしょう。
外出の際は肌で暑い夏を感じ、その時にしか味わうことのできない「心」に触れてみてはいかがでしょうか。
お寺も涼しい風を感じていただける姿を見せられるよう精進してまいります。